3月の個展会場HOW HOUSEさんのある谷中は散歩が楽しい場所。
お久しぶりの方やSNSをご覧になってお越しくださった方、散歩がてらたまたま覗いてくださった方など。
久々の常時在廊とのことで沢山の方とお話しすることができ、とても充実した時間となりました。
貴重な時間をいただきありがとうございます。
今個展は2020年7月の個展『Folklore Vol.1』リベンジの意味合いもあるので、一部そちらで展示した作品も改めて皆様に見ていただけました。
なおVol.1展示作品の画像はこちらの記事をご覧ください。
こちらの記事にはVol.1で展示した作品以外の画像をアップしています。
作品解説文は前回好評だったので今回も作りました(余談多めはお許を)。
会場で配布していた作品解説文とともにご覧ください。
(画像をクリックすると少し大きく見られます)
右側【Mr.D】ロシア出身。20世紀初頭に存在した伝説として名高いバレエリュス(ロシアバレエ団)の
創設者セルゲイ:ディアギレフの肖像。
衣装、舞台美術にアフリカやアラブなどフォークロア的なモチーフが多用されている。
左側【Mr.N】ウクライナ出身のバレエダンサー・振付師ヴァーツラフ・ニジンスキーの肖像。
唯一無二の表現力でディアギレフと共にバレエリュスを盛り上げた。
2階会場入ってすぐ右側の壁面、プロフィール横の2点は今回展示する予定ではなかったが
ロシアとウクライナ平和への祈りを込めて皆様にご覧いただきたいと思った。
戦禍の元で芸術が大きな救いの力となることを願って。
こちらの2点は10年ほど前に友人たちと開催したバレエをテーマにした企画展の際制作したボールペンで描いたモノクロの作品。
今回赤い壁面に飾ることになったことも何かの偶然にしては出来過ぎ。。
【OMG!】
モノクロ線画にカラーインク、水彩、ボールペンや色鉛筆で彩色。
ハリネズミはヨーロッパでは見かけると縁起が良いとされる生き物だそう。
日本では何にあたるかな。
【アタシを隠して】
モノクロ線画にカラーインク、水彩、ボールペンや色鉛筆で彩色。
いつもは森の奥に生活している鹿のことを思って描いた。
背中に斑点があるのは幼い証拠。
話は変わるが奈良の春日大社では鹿は神様の乗り物として大切にされている。
奈良に住んでいたとき奈良公園の近くでアルバイトをしていた。
そこのお店の搬入口には度々鹿が遊びに来ていた。
【髪切った?】
アルパカはアンデスの先住民族と深くかかわりがある生き物。
那須のアルパカ牧場へ行ったことがある。
飼われている個体でも臆病な性格はあるようで撫でようとすると静かにスッとよける姿がかわいかった。
【So fluffy!(めっちゃふわふわ!)】
本で見たのか旅先で見かけたのか記憶が定かではないが、頭のふわふわした飾りが印象的な人形。
謎土産?
【小さな鳥小屋】鳥小屋を描くのにはまっていた時期があった。
古い鳥小屋は装飾が凝ったものが多く、コレクションしている方もいるそう。
井筒明夫さんの『バードハウス』光文社文庫は愛読書。
【チャグチャグ馬コ】
毎年6月に行われるチャグチャグ馬コ*もぜひ見たい風習の一つ。*盛岡市のHPに詳しく説明あり
昔から共に農耕に従事してきた馬を労う風習が岩手県には根付いているそう。
こちらはそのお祭りに登場する鈴や鮮やかな色彩の布で装飾された馬を模した小さな置物を描いた作品。
その馬コはお気に入りの古本屋さんの一角に設けられた古道具コーナーにいた。
チープな材料を使い適当な感じで作られているところが何とも言えない萌えポイント。
飼い猫(オス)がおもちゃにするので普段は彼に見つからないところに保管している。
絵を入れている丸のフレームは半年くらい前に古道具屋で購入した。絵の雰囲気とぴったり。
【下川原焼土人形 招き猫笛】
先日横浜の星羊社さんで購入したもの。青森県弘前市の民芸品『下川原焼き土人形』を描いた作品。
お店に伺った時には鯛くわえ猫笛、招き猫笛、親子招き猫があった。
日本各地で本職の仕事の合間に作っていた民芸品が今に伝わるという事例は多く見られる。
中でも動物の形を模したものは長く人気があり、現代まで作り続けられている物も多い。
仕事場に飾り愛でている。
【My first strange festivalー初めての奇祭】
2003年の6月に現地に住む友人を頼ってタイへ旅行した際、その友人が連れて行ってくれたお祭りがとても面白かった。
ラオスとの国境沿いの街、ルーイ県ダンサーイ市で毎年開催される「ピーターコーン祭り」。
ココナッツの木やカゴなどから作られたカラフルなお面で仮装した人々のパレードが見もの。
毎年6月〜7月頃に開かれるその祭りは、仏教説話をもとにして400年ほど前から続いており、収穫前の雨乞いや厄払いの意味があるそう。
今思えばこのお祭りを見たことがフォークロア(民俗学的なこと)に興味を持ち始めたきっかけだった。
こちらの作品はVol.1の際に制作したものだが今個展に出展するにあたり、背景の模様を全体的に描き足して華やかにリメイク。
これくらい細かい作品だと背景を描くのも半日くらいかかる。
今回一番注目された作品だった気がする。
【Sega】
インド洋に浮かぶ島国モーリシャスの民俗舞踊Segaを絵の具で描いた作品。
zineのためにいつもとは違うタッチで描いたので、今までなかなかご覧いただく機会がなかった。
segaのことは民族舞踊のことをいろいろ調べている時に知った。打楽器中心の楽団とフレアスカートの裾ををひらひらさせて踊る女性たちが美しい。
【Music for Readingシリーズ】ペルツメルテル、クケリ、シュナップフィーシェ、など
以前京都で古本屋を営んでいる友人が企画した「読書空間で音楽を」というイベントのために制作した。世界各地の祭りや伝統的な儀式に出てくる象徴をボールペンで描いた。日本でいう「なまはげ」的なものや呪術師はとりわけ印象的。詳しくはないけれどとても気になる存在で作品のモチーフにすることが多い。
こちらはもとは大きな一枚絵だったのを今展示のために5枚に分けて額装し直している。
各モチーフを説明すると長文になってしまうのでここでは説明しないが、ぜひ各作品のタイトルをググってみて欲しい。
新たな世界に出会えること間違いなし。
ちなみにクケリはブルガリアのもの。
『ありがとう、トニ・エルドマン』という映画の重要なシーン出てくるので興味のある方は是非。
【Puyuma and Amis】
DMに使用した作品。台湾の少数民族『プユマ族』と『アミ族』の民族衣装をボールペンで描いた。
実は台湾は少数民族が10以上生活する国。2017年に台湾旅行をした際九族文化村という山中のテーマパークで民族衣装や舞踊を沢山見た思い出がよみがえる。
【私の三角のお守り】
お守りや厄除けも民俗学的観点から興味がある。
私が作るならこんな形かなとイメージして描いた作品。
画材はボールペン。三角のモチーフが好き。
【張り子作品】人形、つがいのフクロウ、猫
今回新たな取り組みとして張り子の作品を作ってみた。
本当は現地へ買い付けに行きたかったのだがそれも今は叶わなくなってしまいもどかしい。
ミャンマーに自由と平和が戻ることを願っています。
・人形…ミャンマーの「ポワヨ」というもので子どもを模している。
本来は子どものおもちゃなのだが時代の流れと共に意味合いが変わり、今では郷土玩具として土産物などで親しまれているそう。私がポワヨに出会ったのは高田馬場で有名なミャンマー料理店。物販コーナーに何気なく飾ってあるそれが目に飛び込んできた。あの時のインパクトは今でも忘れない。
・フクロウ…ミャンマーではつがいで飾ると幸運をもたらしてくれるという縁起物。
以前高田馬場の雑居ビルにあるミャンマー雑貨店に並んでいるフクロウの張り子を1つ買おうとしたら「必ずつがいじゃないと意味がないよ」とミャンマーの方に教えてもらった。
・猫…今回の流れで制作したオリジナル。グレーの毛をまとった飼い猫「こ笛」をモデルにしている。まぶしい目と興味津々の目の2種類。
張り子の右下に飾っているパネルは着色イメージのイラスト。
左横のドローイング作品はミャンマー語翻訳者の友人の依頼で描いた作品。
その友人と制作している『Myanmar AtoZ』の表紙にも使用した。
最後までご覧いただきありがとうございます。
SNSにも個展の様子をいろいろ載せています。
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