個展「カモメという名の猫」 展示作品とrionxxさんのストーリー

先日の個展「カモメという名の猫」で展示した作品です。

 

今回の個展企画として友人の文筆家兼「ふるふる舎」舎主のrionxxさんにストーリーを考えてもらい、そこから想像を膨らませて絵を描くということをしました。

 

会場ではお客様に下の文章を読みながら、絵を見ていただきました。

 

文章を読む前と読んだ後では絵の印象が全然違う、想像力がかき立てられた、絵をもっと見たいとみなさん口々におっしゃってくださり、文章のもつ力ってすごいなあと改めて感じました。

 

 

 

以下グレーのテキストがrionxxさんの紡いだストーリー。

イラストと合わせてお楽しみいただければ幸いです。

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー 

 

休日の朝は、なぜか早起きしてしまう。

軽く身支度を整えて喫茶店に立ち寄る。

 

 

カランコロンと、扉の音に始まり

クロワッサンの焼き立ての香りと

珈琲の濃厚な香りが広がる店内に、

心地好くスムースジャズの音色が響いていた。

 

 

焼き立てのクロワッサンに

追加で注文したチーズを

とろ〜っと乗せて食べるのが

僕のお気に入りだ。

 

 

 

チーズの香りにつられてか、

チリリンと向こうからやってくるのは

番犬ならぬ番猫の「カモメ」。

いつも「ニャゴニャゴ」と何かつぶやいている。

 

「おや、今日は休みなのかい。」

「美味しそうなものを食べているね。」

と、しっぽが触れる度に話しかけられている気がして

「ここのクロワッサンはサクサクでね。」

「これから本を1冊探しにいくんだ。」

などと、返事をしてみるのだ。

 

 

 

上半身の毛並みがふくよかな割に、脚が長く細いため

何気に映る影が『カモメ』そっくりなのだと、

そのうち「カモメ」と呼ぶと振り向くようになった。

 

 

カップの底が顔を出し、

ウツラウツラとカモメの目が閉じた頃、

僕はようやく店をあとにした。

 

 

 

風を受けながら向かった先は、

灯台近くの丘の上にある小さな古本屋さん。

 

 

 

独特の面影を漂よわせながら、

本たちは静かなフリして並んでいた。

無造作に散らばった椅子に腰掛け

手に取った本をめくってみる。

 

タイトルは「猫のファッションショー」

しおれそうな木に集まる猫たちの話で、

木に飾り付けをして元気を与える。

 

 

 

月夜の晩は、陽が登るまでの間

飾り付けされた木の下で

ファッションショーが行われた。

 

星のランプたちが、大きな木にぶら下がり

辺り一面をキラキラと照らしだす。

 

華やかな洋服やアクセサリーに身を包んだ

長脚ネコたちが、クルクル舞い踊ると

木は少しずつ回復してゆくのだった。

 

僕は、本の中の長脚ネコたちと

喫茶店のカモメが重なって、

もう少し浸っていたかったのかもしれない。

 

 

早速、見つけた本を片手に

ホクホクと家路へ急いだ。

 

 

 

 

帰り道、喫茶店の入り口には

夕日に照らされたカモメが

陽だまりを抱えていた。

 

 

 

「陽だまりとカモメ」

 

story by rionxx

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

こちらのイラスト、画材は全て長年愛用中のuni-ball Signoです。

ますますカラーバリエーションが豊富になり、グラデーションなど微妙な色彩表現も可能になりました。

 

もう少しイラストを増やして冊子にしたいねなどと話しています。

近い将来実現するといいな。

 

rionxxさん素敵な文章をありがとうございます=☆

 

 

 

JUGEMテーマ:アート・デザイン


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